Trek Domane SL 5 Gen 5実走レビュー|35Cタイヤ・ヒルクライム・ロングライドを徹底インプレ
こんにちは!!戸田彩湖店の中村です!!
ついに出ました、新型Domane!!
今回じっくり乗ってみたのは、その中でもDomane SL 5 Gen 5です。
新型Domaneについては「軽くなった」「IsoSpeedがなくなった」「タイヤが35Cになった」など、スペックを見ただけでもかなり大きく変わったことが分かります。
ただ、ロードバイクで本当に気になるのは数字だけではありません。
実際に乗ったらどうなのか?
- IsoSpeedがなくなって、本当に快適なのか?
- 35Cの太いタイヤは重たく感じないのか?
- Domaneでヒルクライムまで楽しめるのか?
- 機械式105のSL 5を選ぶ意味はどこにあるのか?
- カーボンロードの最初の一台としてどうなのか?
本記事では、私が実際にDomane SL 5 Gen 5を乗り倒して感じたことを、ロングライド好きの目線から深掘りしてご紹介します。
結論を先に言ってしまうと、今回のDomane SL 5はこれまでの「快適なロングライドバイク」という枠から、かなり大きく行動範囲を広げた一台だと感じました。
ロングライドはもちろん、ヒルクライムまで普通に楽しみたい。そんな人にとって、かなり面白いDomaneです。
QUICK SUMMARY|30秒でわかる Domane SL 5 Gen 5
- 大幅な軽量化で加速や登りがこれまで以上に軽快
- IsoSpeed廃止後も、Domaneらしい快適性はしっかり残っている
- 35Cタイヤはロングライドでの安定感と精神的な余裕につながる
- Shimano 105機械式12速で、本格ロードとして十分な性能
- 完成車のまま楽しみつつ、将来的なホイール交換などのカスタムも面白い
- 「快適なロングライドバイクは欲しい。でも走りが重いのは嫌」という人にかなりおすすめ

IMPRESSION RIDER
インプレライダー|戸田彩湖店 中村
ロングライドを中心に楽しみ、初代Checkpointの登場以来、32〜40C前後のワイドタイヤを使ってきた太めタイヤ好き。 Domaneをはじめ、MadoneやÉmondaなどTREKのロードバイクも乗り比べてきました。
※本記事の乗り味やフィーリングに関する記述は、中村本人の実走による主観的なインプレッションです。 体格、走り方、空気圧、路面状況などによって感じ方は異なります。
Domane SL 5 Gen 5に乗った第一印象
新型Domane SL 5に乗ったときの第一印象ですが、
でした。
過去のDomaneの加速感の印象を持ったまま乗ったので、なおのこと最初のペダリングで軽さに驚きました。
メーカー説明会で案内された参考重量では、Domane SL Gen 5のフレーム+フォークは、 Domane SL Gen 4と比較して合計339g軽量。
さらに同じSLグレードの軽量ロードだったÉmonda SL Gen 3のフレームセットと比較しても、 参考重量では144g軽い数値になっています。
体が軽量バイクと誤認したのもしょうがないとも言える、 エンデュランスロードとは思えない素晴らしいダイエットの仕上がり具合です!
ただ、面白かったのはそのあとです。
加速感の驚きのあとに感じたのは、5世代積み上げてきたDomaneならではの、 路面に吸い付くようなノイズを感じさせない優しいライドフィーリングでした。
さながら、
そんな感じです(笑)
軽くなった。
反応も良くなった。
でも乗ってみると、ちゃんとDomaneなんです。
ここが今回のGen 5で一番面白いところだと思います。
Gen 4と比べて、バイクの進ませ方まで変わった
実際に乗ってみて大きく変わったところで言うと、 従来のDomaneと比較してバイクの進ませ方そのものが少し変わったように感じます。
私が乗ってきたGen 4のDomaneは、IsoSpeedを備えながらもフレーム全体としてはソリッドで、 どっしり構えた印象のバイクでした。
そのがっしり構えているバイクに対して、シッティングで淡々と力を伝えていく。
そんな乗り方が得意なバイクだったと思います。
一方で新型Domane Gen 5にはIsoSpeedがありません。
その代わり、フレームそのものに縦方向のしなりを持たせる設計へ変わっています。
乗っている私自身の感覚としても、以前よりフレーム全体のしなりやバネ感を使いながら、 リズミカルに進ませられる感覚があります。
この進ませ方の変化と大幅な軽量化が組み合わさったことで、 これまで以上に登りや加減速が楽しくなっています。
「ロングライド専用バイクから別物になった」というわけではありません。
Domane本来のロングライド性能はそのままに、 ヒルクライムや再加速まで得意分野を広げた。
私はそんな進化だと感じました。
Domane SL 5ってヒルクライムもいけるの?
ここ、気になる人はかなり多いんじゃないでしょうか。
レーシングロードのMadoneと新型Domaneのヒルクライム性能を突き詰めて比較すれば、 空力や剛性、走らせる速度域などによってMadoneが有利になる場面は当然あります。
だから「新型Domaneの方がMadoneより登る」と言うつもりはありません。
ただ、今回大幅に軽量化されたことで、 以前感じていた差がかなり小さくなった印象があります。
そして面白いのが、ここからです。
人によっては、空力や剛性とは別の部分で Domaneの方が登りやすい、登っていて気持ちいい と感じる可能性があると思います。
これに関しては完全に私個人の好みですが、 私は車体のしなりやバネ感を使いながらリズミカルにバイクを進ませて坂を登りたいタイプです。
そういう乗り方をすると、新しいDomaneがめちゃくちゃ面白いんです。
これまでの自分の機材感覚だったら、
「ヒルクライムするならMadoneやÉmondaでしょう」
と考えていたところに、
という、自分でもちょっと意外な選択肢が出てきました。
これは今回乗ってみて、かなり印象に残ったポイントです。
本筋のロングライド性能はどうなった?
では、Domaneの本筋であるロングライドはどう変わったのか。
まず分かりやすいのが軽さです。
ヒルクライムを含めなかったとしても、純粋に重量が軽くなったことで、 ロングライド中に市街地や国道を走るときの信号でのストップ&ゴーがかなり楽になります。
これは地味に見えて、長距離になるほど効きます。
先代Domaneで弱点として感じやすかった再加速の重たさが大幅に改善されているのは、 ロングライダー目線でもかなり嬉しいポイントです。
IsoSpeedがなくなって快適性は大丈夫?
そして、皆さんが一番気になっているであろう快適性。
「IsoSpeedを取っちゃって、本当に大丈夫なの?」
という話です。
新型ではフレーム構造やカーボンレイアップ、 さらに標準タイヤのワイド化などによって快適性を作っています。
実際に乗っていると、シートステイからトップチューブ周辺が仕事をしている感じがあり、 路面からの入力に対して車体全体がうまくいなしてくれます。
もちろんIsoSpeedとまったく同じ機構ではありません。
ただ、乗っている私としては、
と思うくらい、快適性について大きな不満は感じませんでした。
軽さや反応を手に入れた代わりに、 Domaneらしい優しさを全部失ったわけではありません。
ここも、最初に書いた 「めちゃくちゃ痩せたけど話してみると昔の友人そのまま」 という感覚につながっています(笑)
そして、この乗り心地を大きく支えているのが標準装備の35Cタイヤです。
ぶっちゃけ35Cって太すぎない?
ぶっちゃけ、一回り太くなった35Cのタイヤに対して ネガティブなイメージをお持ちの方も多いと思います。
絶対多いと思います!
売り場でお客様に太いタイヤの話をすると、大体一旦渋がられますもの(笑)
- 「ロードバイクなのに35C?」
- 「重たくない?」
- 「遅くならない?」
このあたりは本当によく聞かれます。
ただ個人的には、全く気にならなかったというより、
といった感じです。
私は初代Checkpoint発売から約8年間、 32〜40Cくらいのタイヤを履いたCheckpointでロングライドを楽しんできました。
だから高ボリュームタイヤのメリットはずっと感じてきました。
ハイボリュームロードタイヤの時代、来てますよ!!
35Cを活かせるかどうかは空気圧がものすごく大事
ただし、35Cなら何でも快適になるわけではありません。
結論から言うと、
ワイドリム、チューブレスレディ、そして適切な空気圧。
この組み合わせで乗って初めて、 ワイドタイヤの良さが分かりやすくなります。
特に空気圧。
めっちゃ大事です!!
体重や車体重量はもちろん、 ロングライドで荷物が多い日はその日の装備品も含めた重量に合わせて調整した方がいいです。
空気圧が合っていないと、やたらポヨポヨとタイヤが跳ねたり、 逆にタイヤが変形しすぎて腰砕けな走行感になったりします。
そういう意味では、最近増えてきた空気圧表示付きの電動ポンプなどは、 こまめに空気圧を調整したい人にとってかなり便利なアイテムだと思います。
適正空気圧は最終的に好みも含めて微調整しますが、 私はSRAMのTire Pressure Guideを基準値としてよく使っています。
体重やバイク重量、タイヤ幅、リム幅などを入力すると目安の空気圧が出てくるので、 そこから自分好みに少しずつ調整していく方法です。
Domane SL 5は最初から35Cを活かしやすい
そして、この35Cタイヤとの組み合わせでDomane SL 5がいいところ。
完成車に装備されているホイールが、 アルミリムながら内幅23mmのワイドリムになっています。
さらにチューブレスレディ対応。
つまり、
これがポイントです。
太いタイヤだけを付けても、リムとの組み合わせや空気圧が合っていなければ、 その良さは十分に引き出せません。
Domane SL 5は、その辺まで含めて最初からバランスよくまとめられています。
タイヤ、リム、フレームという車体全体で快適性を作れるようになったことも、 今回IsoSpeedをなくすという設計へ踏み切れた背景の一つなのだろうと私は考えています。
35Cの本当のメリットは「精神的な余裕」
35Cのメリットとしてクッション感が良いのはもちろんですが、 私がロングライドで一番ありがたいと感じているのは、もう少し別のところです。
ロングライドをしていると、
- アスファルトが荒れている
- 道路脇に溝がある
- 路肩が傷んでいる
- 橋の継ぎ目がある
- ちょっとした砂や砂利が浮いている
そんな場所に必ず出会います。
細いタイヤでは少しラインを気にしながら走る場所でも、 35Cならそこまで神経質にならずに通過できる場面が増えます。
これは単純なクッション性だけの話ではありません。
路面をずっと警戒し続けなくていい。
その精神的な余裕が大きいんです。
長距離では、この小さな余裕の積み重ねが集中力や疲労感に効いてきます。
私にとってワイドタイヤは、 単に「乗り心地がいいタイヤ」ではありません。
目的地まで走り切るための強さを持ったタイヤです。
じゃあ35Cって速いの?遅いの?
ここまで読むと、
「でも結局、35Cって速いの?」
という話になりますよね。
これを単純に「太い=遅い」「細い=速い」という0か100かで考えるのは、 今のロードタイヤではちょっと違うと思っています。
タイヤの転がり抵抗は幅だけでは決まりません。
タイヤそのものの構造、空気圧、リム幅、路面状況など 様々な条件によって変わります。
当然、レースで高い速度域を維持し続けるのであれば、 Madoneなどが採用するタイヤ幅や空力性能を含めて、 レーシングロードの方が合理的な場面はあります。
ただ、私のような一般サイクリストが長距離を走る場合、 話はもう少し複雑です。
- 路面から受ける疲労
- 休憩時間
- 集中力
- 荒れた舗装での減速
- 段差を避けるためのライン取り
- 精神的な余裕
こういった要素まで含めて目的地までの時間を考えると、 私は35Cのワイドタイヤにかなり大きなメリットを感じます。
短い区間だけ切り取って「どちらが速い?」という話ではなく、
長距離を走った結果、どちらが楽に目的地へたどり着けるのか。
私はそこを大事にしています。
あえて言葉にするなら、そんなタイヤだと思っています。
もちろんこれは、私自身が長年ワイドタイヤでロングライドをしてきた経験から感じていることです。
人によって走る場所や好みは違うので、 ぜひ一度実際に35CのDomaneに乗って確かめてもらいたいところです。
ここからが「Domane SL 5」を選ぶ理由
ここまでフレームとタイヤの話がかなり長くなりました(笑)
それだけ今回の新型Domaneで印象に残った部分だったということでご容赦ください。
でもこの記事はDomane Gen 5全体のレビューではなく、Domane SL 5のレビューです。
ここからは、
という話をしたいと思います。
23mmワイドリム+チューブレスレディで35Cを最初から活かせる
まずは先ほども触れたホイールです。
Domane SLシリーズに共通する35Cタイヤを活かすため、 SL 5には内幅23mmのワイドなリムが装備されています。
チューブレスレディにも対応しているため、 空気圧を適正化していけば、 35Cタイヤの快適性や安定感をさらに引き出していくことができます。
最初からワイドタイヤを履いているだけではなく、
ワイドタイヤをちゃんと使うところまで考えた完成車。
ここはSL 5のいいところです。
Shimano 105機械式12速という安心感
Domane SL 5には、 Shimano 105 R7100シリーズの機械式12速コンポーネントが搭載されています。
電動変速ではありません。
ただ、私はこれをSL 5の弱点とは思っていません。
変速性能は十分高く、 油圧ディスクブレーキも含めて本格的なロードライドを楽しむための性能はしっかり備わっています。
そしてSL 5を選ぶ人の中には、
「まずは車体そのものに予算をかけたい」
「電動変速は後から考えればいい」
という人も多いと思います。
そういう人にとって、 機械式105はすごく現実的な選択肢です。
将来的に電動変速へ変更したくなった場合も、 その時点で自分の乗り方や必要性を見極めながらカスタムを考えることができます。
RCSステムでハンドル周りもスッキリ
Domane SL 5ではRCSステムが採用されています。
ケーブル類をステム周辺ですっきりまとめやすく、 見た目がきれいなのはもちろん、 ロングライドでフロントバッグなどを取り付けるときにも ハンドル周りを整理しやすいです。
私はロングライドをするので、こういう実用面は結構気になります。
速さには直接関係しない部分かもしれませんが、 長く使う車体ではこうした細かいところが意外と満足度につながります。
Domane SL 5は「あとから育てる余地」がちょうどいい
個人的にSL 5の立ち位置としてかなりいいと思っているのが、
でも、あとからカスタムする楽しみもしっかり残っている。
というところです。
まずは完成車のまま乗る。
もっと軽快にしたくなったらカーボンホイールを考える。
変速操作にもっと快適さが欲しくなったら電動変速を考える。
タイヤや空気圧を自分好みに詰めてみる。
ポジションやハンドル周りを変えてみる。
乗れば乗るほど、自分がどこを変えたいのか分かってきます。
最初から全部入りの完成車を買うのももちろんアリですが、
自分の乗り方が分かってから必要な部分をアップグレードしていきたい人には、 SL 5くらいの装備構成がかなり面白い。
私はそう思います。
Domane SL 5 Gen 5はこんな人におすすめ
実際に乗ってみたうえで、 特にDomane SL 5をおすすめしたいのはこんな方です。
- 初めてカーボンロードへステップアップしたい
- ロングライドを中心に楽しみたい
- ヒルクライムも普通に楽しみたい
- 荒れた舗装を必要以上に気にせず走りたい
- 35Cのワイドタイヤを活かした快適なロードバイクが欲しい
- 電動変速は必須ではない
- 完成車の状態でしっかり走りたい
- 将来カーボンホイールや電動変速などのカスタムも楽しみたい
特に、
という人には、今回のDomane SL 5はかなり面白いと思います。
逆にSL 5以外も比較した方がいい人
一方で、誰にでもSL 5が正解というわけではありません。
- 最初から電動変速を使いたい
- カーボンホイールまで含めて完成車状態から高い完成度を求めたい
- 購入後すぐに大きなカスタムをする予定がある
そういう方なら、 最初から上位グレードと価格差を比較した方が トータルでは合理的な場合もあります。
逆に、カーボンフレームまでは必要なく、 まず予算を抑えてロードバイクを楽しみたいのであれば、 Domane ALシリーズも候補になります。
大切なのは「SL 5が一番いい」ではなく、
自分がどこまで完成車に求めて、 どこから先をカスタムとして楽しみたいのか。
そこだと思います。
最後はぜひ試乗して確かめてほしい
いかがだったでしょうか?
新型Domane SL 5の実走レビューでした。
車体の変更点がかなり鮮烈だったため、 どうしてもフレームと35Cタイヤの話の比重が大きくなってしまいました(笑)
ただ、それだけ今回の新型Domaneを理解するうえで、 この2つは大きいと思います。
- 軽くなった。
- 加速が楽になった。
- 登りまで楽しくなった。
- IsoSpeedはなくなった。
- でもDomaneらしい快適性はちゃんと残っている。
- 35Cタイヤによって、ロングライドでの安心感も高い。
そのうえでSL 5は、 機械式105とアルミホイールを採用することで価格とのバランスを取りながら、 将来のカスタムを楽しめる余地も残しています。
初めてのカーボンロードにも、 ロングライド用の一台にも、 あとから自分好みに育てていきたい人にも、 かなりちょうどいいDomaneです。
ただ、ここまで私が熱弁しておいてなんですが(笑)、 フレームのしなりや35Cタイヤの感覚は文章だけでは完全には伝わりません。
ぜひバイクプラスの店頭で実際に跨がって、 可能であれば試乗してみてください。
と思ったあとに、
「いや、やっぱりDomaneだわ」
となる感覚。
ぜひ実際に確かめてみてください!!
Domane Gen 5は、Gen 4から何が変わった?
軽量化、IsoSpeed廃止、35Cタイヤなど、 世代交代で変わったポイントを詳しく整理しています。
Domane Gen 5とGen 4の違いを見る他のスタッフは新型Domaneをどう感じた?
体格や乗り方、普段乗っているバイクが違えば、 同じDomaneでも感じ方は変わります。 Bike Plusスタッフによる実走レビューもあわせてどうぞ。
Domane Gen 5スタッフ実走レビューを見るこの記事で紹介したアイテム
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